皆さんは普段から、自転車には乗りますでしょうか?
私は普段から電動ママチャリで子供の送り迎えをしておりますので、ヘビーユーザーです。
最近の電動自転車ってすごいですよね。
急な坂道でもスイスイ登りますし、充電の持ちも以前のものよりも格段に長くなっている印象があります。
このように自転車は電動アシスト自転車などの普及もあり、現代社会に合わせて進化してきましたが、そういえば自転車の鍵に関しては昔からほとんど変わらず、アナログのままですよね。
鍵がアナログだからといって実用的に困るものでもありませんので、これに対して疑問を持った人はあまりいないと思いますが、実は以前紹介したアメリカ発(創業者は台湾人)のスタートアップで、住宅用のスマートロックを開発する「キャンディハウス」という企業が自転車用のスマートロック「セサミサイクル」を開発して話題になったのは、ご存知でしょうか。
今回はこのセサミサイクルについて解説していくのですが、自転車のスマートロックってどんなイメージをお持ちになりますか?
ちなみに本製品の個人的な結論としましては「便利になるのは間違いないけど、ちょっと高い・・・」です。
確かに画期的で便利ではありますが、まだちょっと追いついていない部分もありますので、自転車のスマートロック化を検討している方は本記事を参考に、導入を検討してみてくださいね!
※2022年8月22日現在、Candy House直販サイトでも在庫が確認できません。現在メルカリで中古品が販売
されているのみです。
馬蹄錠をセサミロックに
まずはそもそもの話。
自転車の鍵と言えば一般的に、前輪に付ける前輪錠と後輪に付ける馬蹄錠(ばていじょう)の2種類があるんです。
馬蹄錠はその名の通り「馬のひづめ」のような見た目の形状から、そう名付けられているのですが、カギ自体はいたって「普通の鍵」です。
この自転車の後輪の馬蹄錠(ばていじょう)の取替え用として開発・販売されたのが、今回のセサミサイクルです。
馬の蹄のような形の自転車の後輪の鍵、誰でもすぐに想像できますよね!
セサミサイクルの特徴
セサミサイクルはいわゆる「ママチャリ」の馬蹄錠専用の交換用のスマートロックです。
従って形状は普通の馬蹄錠ですが、その機能は大幅に近代化・キーレス化されているというわけですね!
ここではいくつかセサミサイクルの特徴について、お伝えしたいと思います。
キーレスで解錠と施錠
セサミサイクルは主に3つの解錠方法に対応しています。
一つは専用のアプリを使う方法、
もう一つはNFCタグを自転車に貼り付けてそれにスマートフォンをかざして解錠する方法、
最後の一つはアップルウォッチで解錠する方法です。
どの方法でも、従来の小さな自転車の鍵(キー)を鍵穴に差し込む必要がなく、いずれかの方法で、自動的に鍵が解錠出来る仕組みになっています。
また、気になるのは施錠方法(鍵の閉め方)ですが、これは従来の馬蹄錠と同じように、つまみを手で動かして施錠します。
従来の鍵は施錠した後にキーを抜き取る必要がありますが、セサミサイクルはお伝えしたようにキーレスですので、この動作は必要ありません。
よって自転車の鍵のトラブルでよくある「キーの抜き取り忘れ」はなくなります。
この部分が一番大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
もちろん、自転車の鍵を無くした!!ということもありません。
施錠も自動の方が便利なのに、、、と思うかもしれませんが、例えば走行中に誤作動で鍵が自動で施錠されたりしたらとても危険ですので、安全面から施錠は手動式になっています。
この辺りは利便性と安全性のバランスがとられていて、安心です。
防水仕様(IPX4)
セサミサイクルは水に対する保護等級はIPX4クラスになっています。
これは簡単にいうと生活防水レベルですが、普通の雨にはしっかり対応しています。
ただしホースなどで直接水流をあてると壊れてしまう恐れがありますので、ある程度水には注意する必要がありますね。
ただ、普通に雨の中を自転車で走る分には問題ありませんので、自転車の鍵としては大きな問題はありません。
電池寿命は3年/非常用キーあり
このセサミサイクルはスマートロックですので電池を動力として動作します。
使用する電池はリチウム電池のCR123A。
キャンディハウスによると1本で約3年間持続するそうなので、かなり優秀です。
万が一の電池切れのトラブルの際に解錠出来るように、非常用のキーも付属されています。
セサミサイクル総評
セサミロックを一言で言うと「面白い鍵」です。
住宅用スマートロックは既に様々なメーカーが粗悪品から優良品まで販売していますが、自転車用のスマートロックは本製品が第一号です。
そういった意味で革新的であり、自転車の鍵の可能性を広げた最初の製品だと言えるでしょう。
また、実際に使っている方のレビューを見ても、「自転車の鍵1つでこんなに生活が楽になると思わなかった!」
・・・という声も届いており、利便性はお墨付きと言えるでしょうか。
内臓のリチウム電池が丸見えというデザイン上の改善点や、標準的なママチャリ以外は取付けが難しいという設計面での改良の余地はありますが、これをプロトタイプとするならば、十分だと思います。
従来の自転車の鍵だと前かがみの体勢で鍵の操作が必要でしたが、このセサミサイクルを使えばスマートに、そしてよりスムーズに鍵の解錠操作ができ、たくさんの自転車が並ぶ駐輪場では重宝すると思いますし、普通の鍵で解錠している人を横目に、軽く優越感も感じることもあるかもしれません。
最後に。
気になるのは防犯性ですが、これはあくまで自転車錠であるということ、また本体に非常用キーの鍵穴があることを考慮すれば防犯性能はあまり高いとは言えないかもしれません。
従って防犯目的で自転車の鍵をお探しの方は太くて頑丈なワイヤー錠の方が目的にはあっているのですが、今の時代ママチャリは盗みの対象とはなりにくいと思いますので、そこまで気にするほどでもないのかなというのが、個人的な意見です。
ママチャリの鍵はあくまで「気軽に乗っていかれないためのハードル」という感覚ではないでしょうか。
このセサミサイクルをただのアイデア商品として捉えるか、それとも自転車錠の革命児として捉えるかは人それぞれですが、個人的にはとても良い商品だと思います。
価格は3,980円、通常の馬蹄錠が500~1,500円ということを考えると2倍以上高いのですが、利便性が異なりますので、単純に比較するのは難しいでしょう。
SESAMEのスマートロック「SESAME4」が、4,800円で売りに出されていることからも、まずは自宅のスマートロック化から始めて、その後に自転車の鍵を変更するほうがイメージがしやすく、流れとしては自然なのではないでしょうか。
ちなみに、SESAMEはどんどん安くなっています。
とはいえ、まだ販売されたばかりで実績は少なく、耐久性は不明瞭な部分はあります。
壊れることなく3年使えるという触れ込みが本当なのであれば、とても優秀な製品でおすすめできると思います。
ということで、新しい自転車の鍵の形「セサミサイクル」
自転車の鍵を今すぐスマートロック化したいという人は、実際に購入してみてはいかがでしょうか。
本記事を参考に購入を決めた方は是非、コメント等で製品評価をお寄せ下さいね〜!
※ 製品の購入は「公式ホームページ」から可能ですが、22年8月現在、在庫が無い状況です。
コメント